POUND THE ROCK
ファウンダーのいまだ唯仁です。

今回は、中国古典第2弾です。
「勝利の絶対法則にオススメの書籍編」です。

※人間関係にオススメの書籍は、前回記事を参照

世界の兵法書と人気の秘密

中国古典の兵法書には、武経七書と言われる、「孫子」「呉子」「司馬法」「尉繚子」「李衛公問対」「黄石公三略」「六韜」と言うものがあります。

七書の中では、「孫子」が、最も有名ですね。歴史的ヒーローでおなじみ三国志の魏の曹操(武帝・魏武)が、自身の経験や思索に基づいて注釈(魏武注)をするほどの兵法書です。「李衛公問対」は、個人的に隠れおすすめです。軍事に関しての問答形式で、具体的な話が多く楽しめます。

ヨーロッパでは、クラウゼヴィッツの「戦争論」が有名。兵法書ではありませんが、マキャヴェッリの「君主論」も色んな角度で楽しめます。

さて、今回は、そんな兵法書の中でも際立って世界中に支持される「孫子」を簡単にご紹介します。

なぜ、「戦争なんか興味ないのに、兵法書?」
理由は、単純明快、ビジネスアスリートに最も、勝利の教科書として愛されている書物だからです。

「孫子」とは、春秋戦国時代に孫武が記した人類最古の兵法書と言われています。戦国と言われるだけあって各国に君主が群雄割拠し、戦も非常に多い時代です。また、その戦において勝負を左右するのは、天運であると本気で信じられた時代です。

そんな時代に、ただひとり、戦を勝ち抜くための鉄則などを記した孫武の「孫子」だったんです。

話はちょっとそれますが、まさしくマーケティングでいう「競争優位性」ですね。そして、この鉄則は、今でも活きる「他人に勝つための基本的教訓」として、多くの人の必読書となっているわけです。

先ほどの質問にもありましたが、
「なぜ今読まれているか?」

実は、現在すでに、第三次戦争は起きているとも言われています。インターネットを通じた見えない戦争です。私たちは、その戦争の真っ只中にいるということです。また、これからさらに超競争社会は突き進んでいきます。勝つか負けるかがさらにはっきりする時代です。

ここまでいうとお分かりだと思います。戦国時代を勝ち続けるための絶対法則の兵法書が、ビジネスアスリートとして、今の戦国時代を生き抜くために、手に入れるべき法則なのは明白です。

私がビジネスアスリート型への変革を進めるのも、新時代への適応型として最適だからです。平民は駆逐されます。たとえ平民でも、平民の顔をかぶったビジネスアスリートでないと、時代という激流に流されます。

 

孫子を愛読した東西の偉人

  • ビルゲイツ(マイクロソフト)
  • 孫正義(ソフトバンク)
  • 鈴木敏文(セブンイレブン)
  • 盛田昭夫(ソニー)
  • 中條高徳(アサヒビール)
  • 土光敏夫(石川島播磨重工業)
  • 武田信玄(戦国武将)
  • 曹操(魏建国)
  • 諸葛孔明(軍師)
  • 司馬仲達(軍師)
  • 毛沢東(中国建国)
  • ヴィルヘルム二世(ドイツ皇帝)
  • いまだ唯仁(ストラテジックデザイナー)

ヴィルヘルム二世のエピソードに、第一次大戦を敗軍の将として迎えた後、亡命先のロンドンで読んだのが「孫子」だったそうです。その時の衝撃でこんな言葉を残しました。

「20年前にこの書物を目にしていたなら、あのような惨敗を喫することはなかっただろう」

勝つための方法が分かる、孫子のコトバ

「兵は拙速を尊ぶ」

ビジネスにおいてスピード命なのは、当たり前ですね。アイデアがいくら豊富でも、それを実行に移せなければ全く意味がありません。

アスリートとしてこれまでやってきたあなたは、こんな言葉を耳にしたことあるかもしれません。

トランジションを制するものは、ゲームを制する。

どのチーム競技でも当てはまることですが、数値分析で如実に出ます。それは、8割が、トランジションからの得失点だということ。つまり、トランジションをいかに相手より早くスピーディに制覇できるかが、重要だという裏付けです。

「百戦百勝は善の善なるものに非ず、戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」

これは、

「100回戦って100回勝つことが、最上であるということではない。戦わずして勝つことこそが最上である」

ということを表現しています。

戦いに勝ちが続くと、いずれ慢心が生まれます。その慢心が、致命的な一つの負けを生む可能性があると、危惧しています。つまり、それを完全に防ぐには、前もってまず戦いが起こらないような状況を生み出すことが必要であり、それこそが、最も優れた兵法である。

ということなんですね。まさしく非情なまでの本質ですね。ドラマにあるサクセスストーリーを見ているようですね。

勝ってばかりの戦いでは、いずれ相手を侮り、足元を掬われます。
それよりも、相手をよく分析し、相手がこちらに立ち向かってこなくなる、もしくは衝突をする意味がなくなるように、戦術ではなく、戦略を練ることが必要だということを解いているわけです。

最近はやるビジネスノウハウなんてのは、戦術です。戦術に傾倒したビジネスパーソンは、戦術に溺れ、身を果てますよね。

「孫子」には、21世紀の戦国時代に生きる、戦国武将であるビジネスアスリート向けの言葉がたくさん残されているのです。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

ドイツの鉄血宰相ビスマルクの言葉ですが、歴史を学ぶことで、前もってこれから起こること、起こすべきことを予測することができるのです。

先を読む力を身に付けるために、先人の言葉を学んでみてはいかがでしょうか。

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「しなやかに、したたかに勝ち割れ」
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