POUND THE ROCK
ファウンダーのいまだ唯仁です。

自分の力を発揮する上で、
自分の感情をコントールすることは、
とても重要です。

自分の感情温度に比例して、
時間の長さや質は変わるというお話は、
ユダヤの時間観の章で触れましたね。

感情は、良くも悪くも、
パフォーマンスに大きく影響するものでした。
そこで、今回は、
感情の代表格「怒りの感情」の対応策について、
やってはいけない思考をご紹介します。

感情に左右されやすいプレーヤーに、
特徴的な「マルバツ思考」

 

(脳が自動に起こす行動パターン)

  1. 事象が起きる。
  2. 脳は、自動で、脳内で描いていた想定の未来と目の前で起きたその事象を照らし合わせ、そのギャップに応じた感情を芽生えさせます。
  3. 脳は、その感情に応じ、次の行動を自動で選択。

人は、そのループの中、脳内思考、脳内選択をもとに、行動を繰り返しています。
最新の脳科学研究では、脳は、1日9,000回も自動決断をするとも言われていますね。

そして、人の行動選択は、脳内思考が受け取った感情に依存するとも言われています。

仮に+(プラス)に出れば、次の行動はプラスの行動選択を行います。
仮にー(マイナス)に出れば、次の行動はマイナスの行動選択を行います。

面白い行動パターンですよね。

自動で脳内で思考判断が起きているというところが、
ここでは注目すべきポイントになります。

つまり、自動で起こる脳内活動に対し、
意図的に自動脳をコントロールすることを、
一般的にいう「自制心」というところになるわけです。

さて、本題の「マルバツ思考」ですが、
「マルバツ思考」とは、
物事や人を、○(マル)か×(バツ)の2極で判断する思考をさします。
100点か0点の発想で、完璧主義者のアスリートに多い傾向がありますね。
また、多くの上司や保護者も、メンバーや子どもをマルバツ思考で求めています。

この2極で判断する思考を心理学で、
『非合理的思考』(irrational belief/非論理的思考)と呼びます。

脳にとっては、負担のかからない楽な思考方法ということで、
『自動思考』とも呼ばれています。

 

典型的なことばを挙げてみましょう。

「絶対に○○だ」
「完全に○○だ」
「決して○○でない」
「必ず○○だ」

いかがですか?
知らず知らずに使っていませんか?

「マルバツ思考」の副産物として、「不満」「怒り」の感情の芽生えが増えます
それは、自分がOKと思える範囲が極端に少ないからです。
〇〇でなければ、0点ですからね。

つまり、○○以外は、認められないわけです。
「不満」や「怒り」の感情を生み出すというわけです。

テレビでよく見る「頭を抱え込むシーン」などは、特徴的ですね。

 

パフォーマンスを引き出す方法

もう少し、具体的に掘り下げてみましょう。
試合前や本番前によく聞く「絶対勝つよ!」ということば。

出ました。タブーワード!
「絶対」ですね。

この言葉では、
勝つ以外は認められないという感情があるわけです。
つまりその発想は、
「勝たねばならない」という義務感に変わり、
「勝たなければ恥」という羞恥心に変わります。
そうなると、
肩に力は必要以上に入り、
かえってプレッシャーを生み出す思考に発展するということなんですね。

絶対に勝つ保証はありませんし、
負けることも十分、ありうるわけです。
つまり、「負けることもある」と思えたほうが、
思考はプラスに働き、勝つ確率があがるという好連鎖に入るわけなんですね。

では、最後に、パフォーマンスを引き出すために、どうしたらいいのかというと、

結果にフォーカスするのではなく、行動にフォーカスすることが、重要です。
結果は、自分だけでは決められませんが、
行動は、自分だけで決めることが出来ます。

行動にフォーカスすることで、自分自身に集中して取り組めるサイクルが生まれます。

金メダルを獲得できるのは、1名です。
1名を除いて全員が、負けて帰ってきます。

勝者がいれば、必ず敗者がいます。

つまり、
負けることを想定しておくのと、
負けることを想定していないとでは、
その未来とのギャップに感情エネルギーを費やし、
次なる動力源に影響されるという訳です。

負けるということを受け入れなければと、
負けた後に、当分立ち直れないでいることになります。
時間やチャンスは、待ってくれません。

プレーひとつにおいても言えます。
サッカーやバスケット、野球。
当然、絶対に決めると思ってボールを打つと思いますが、
「外すこともある」
「打てないこともある」
ということを想定していると、
外れた事実や打てなかった事実を受け入れることができ、
感情をコントロールできます。

「そんな時もあるよね」と。

人は、想定外のことが起こると、
認知するまでに行動が止まります。

世の中、自分の思うようにいかないことも多いもの。
そんなとき、「マルバツ思考」だと、もともとの許容範囲が狭いので、
挫折感を味わう機会がが増え、自信を落とす結果にも繋がります。

「マル」か「バツ」かというような、
二者択一の結果思考でなく、
行動にフォーカスして、
「〇〇をやる!」という言葉で、行動目標を立ててみましょう。

「言葉の選択」は、習慣に変わり、行動が変わりますよ。

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「つよく、したたかに、しなやかに」
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