いまだ唯仁です。

理想と現実のギャップに不安と日々戦うあなた。私も、かつてそうでした。行動してもしても、ついてこない結果。焦りはやがて失意となり、、、負の連鎖です。そんな時に私が出会ったのが、マインドフルネスという考え方でした。実際、自分の習慣に朝晩取り入れることで、本当にいろんな部分で変わりましたよ。

今回は、起業成功において、とても重要なマインドフルネスと失敗要因となるマインドレスネスについて、解説していきます。

マインドフルネスが今注目される理由

マインドフルネスに関する研究は35年以上に及び、この分野の権威でもあるハーバード大学心理学部のエレン・ダンガー教授の「心の時計の針を巻き戻す」実験では、高齢の男性被験者たちに20年前の自分に戻ったと仮定して行動してもらったところ、それだけで健康状態が改善したそうです。

これは、いかに知らず知らずに私たちの行動選択の基準が、日々の惰性による偏った思考基準に基づいて行動選択しているかを証明していますよね。「60歳は、○○だ」→「40歳は、○○だ」と思考基準が書き換わり、行動選択基準が変わったというわけです。人間が単純明快な生き物である証明ですね。

新しい物事に能動的に気づくプロセス

マインドフルネスの説明について、ランガー教授のことばを借りると、「マインドフルネスとは、新しい物事に能動的に気づくプロセス」とおっしゃっています。マインドフルネスになると、「いまこの時」に向き合うようになり、状況や全体像を敏感に捉えられるようになるというわけです。

「いまこの時」に向き合うとは、惰性やこれまでの過程の上に築き上げた価値観で物事を見るのではなく、ニュートラルな状態で目の前の物事を見るという状態を指します。逆に、惰性やある一つの価値観で物事をみる状態をマインドレスネス(通称マインドレス)と言います。

業務プロセスを例に、考えてみましょう。
「この作業はこうやるものだ」という考え方、いかがでしょう?

確かに、マニュアルにのっとり、進めて行くのは楽です。しかし、その疑うことのない信念で作業を進める思考では、作業中の小さな小さな問題に気づけるでしょうか? また、もっと他の効果的で効率的なやり方があるかもしれません。それらに気づけるでしょうか? 気づくのが遅れたばかりに、大きな事故になったり、ライバルに差をつけられたり、、、。実際のビジネスでよくある話ですよね。マインドレスの欠点と言えます。

そもそも、方法は必ずいくつも存在し、選択する方法はその時の状況に応じて変わるはずです。今日の問題を昨日の方法で解決するという考えは、今の時代では尚更通用しませんよね。

マインドフルネスな人は、ルールやルーチンワーク、目標は指針を持ちますが、決して支配されてはいけません。それらにフラットに疑問を投げかけ、アップデートを積み重ねています。

 

マインドフルネスの具体的なメリット

交響楽団によるパフォーマンス向上の研究事例

【研究】

Aグループのいくつかの楽団への指示「これまでの自分たちの演奏でもっともよかったパフォーマンスを再現するように」マインドレスネス状態での演奏
Bグループのいくつかの楽団への指示「各自の演奏に新たな変化を少しだけ加えるように」マインドフルネス状態での演奏

【結果】
それぞれの楽団演奏を録音し、実験内容を全く知らない人たちに聴かせたところ、マインドフルネスな状態で演奏したBグループのに所属する楽団の演奏を圧倒的支持

 

確かに、各自が自分の事ばかりを考えていたら、収拾がつかなくなることがあるかもしれません。しかし、この事例では、みんなが同じ状況を共有し、「いまこの時」に全力で向き合い、一人一人が自分の仕事をする状態が、組織としてより良いパフォーマンスが引き出せたという素晴らしい研究結果を証明しています。

ランガー教授によると、40年近くのマインドフルネス研究において、どのような基準で調査しても、必ずと言っていいほどマインドフルな行動はプラスの結果をもたらしているそうです。

つまり、これは、根本的な思考の分岐点なんです。

成功した起業家、最高の感動を与える芸術家や音楽家、一流のアスリート、もっとも優れた教育者、技術者など、あらゆる分野のトップは、マインドフルネスな人々という共通点があります。マインドフルネス状態であったからこそ、上り詰めたといえます。逆に、マインドネスレスな人々は、偏った価値観のために、最終的に上り詰めることができないということです。

失敗作からのクリエイティブ思考力向上の研究事例

「失敗作からの別の使い道を参加者に考えてもらう実験」

【研究】

Aグループへの説明「接着剤の失敗作という3Mの有名な事例をだし、その商品が当初の目的の用途を満たさなかった経緯を説明」マインドレスネス状態での思考環境
Bグループへの説明「商品の特徴として短時間しか接着力が続かない素材であると、説明」マインドフルネス状態での演奏

【結果】
もっともクリエティブな用途を思いついたのは、Bグループのマインドフルネス状態思考

 

失敗は、誰にでも日常茶判事に起こります。失敗は確かに残念かもしれませんが、それはあくまで、ある一つの行動選択に従った結果として起こったに過ぎません。行動選択はいつでも変更でき、別の方法をとればもっとより結果が出る例もあります。

つまり、マインドフルネスな人は、「失敗を味方にできる」人なんですね。

発明家トーマス・エジソンの失敗についての考え方はとても有名です。

失敗は積極的にしていきたい。なぜなら、それは成功と同じくらい貴重だからだ。失敗がなければ、何が最適なのかわからないだろう

感情に囚われないフラットな思考ならではの、彼らしい発言ですよね。失敗はただのデータとしての実験結果なんです。だからたとえ失敗しても、浮き沈みなどないのです。「またか、、、」ではなく「なるほど、こうなるのか。それでは、こうすればどうだろう?」
この思考サイクルは、成功サイクルにそのまま当てはまります。

 

マインドフルネスは、断定的に物事を捉えないので、視野が広がる。

マインドフルネスな人は、このように物事を断定的に見ません。同じようにマインドフルネスな人は、他者を断定的に評価することもないという特徴があります。

私たちは、無意識に相手を型にはめて(マインドレスネスに)、評価しがちです。「彼は融通が利かない」「彼女は衝動的だ」など。このような固定的な見方では、その人と友好的な関係を築いたり、その能力を活かしたりするチャンスはつかめませんよね。

マインドフルネスに人を見るようになると、相手の行動の背景を正しく評価できるようになります。その結果、相手と信頼関係を築けるようになります。

他にも、ランガー教授は、マインドフルネスのメリットについて、細かい点に気づくようになる。以前の行動について、思い出せるようになる。創造性が豊かになる。チャンスが訪れた時にそれを活かしやすくなる。リスクを事前に回避できる。相手から好かれる。カリスマ性が増す。罪悪感にさいなまれることなくなる。後回しや後悔をしなくなる。。。

起業を成功に導く上で、とても必要なものばかりですね。

 

マインドフルネスに思考を変え、不安を解消する方法

ストレスは、何らかの出来事によって生じるのではなく、その出来事のとらえ方によって生じる

という考えは、とても重要なポイントです。ぜひ、頭の片隅に入れてくださいね。

たとえば、「ある事態が起こりそうだ、もし実際に起こったら大変なことになる。」と思うことは、様々な過程の中であるかもしれません。しかし、このような予想はあくまでも予想であり、将来の出来事なんて、実際知るよしはありませんよね。

ここで、不安になった時に効果的な思考変換方法を紹介します。

  1. 自分が失業するわけがないと考える理由を5つ挙げる。
  2. もし失業した場合のメリットを5つ考えて見る。※新しいチャンスが広がる。家族と過ごす時間が増える。など。

この2つのアプローチを順番通りにやっていくと、「絶対に起こるはずだ」という考え方を「起こるかもしれない」という考え方に変える効果があります。また、メリットという点で、新しい視点で描く考え方は、不安というレッテルを剥がします。

これで、仮に実際に起こったとしても何とかなりそうだなという気になりませんか?

仕事の成功責任や不安に押しつぶされそうになったら、ぜひこのアプローチを試してみてくださいね。自分しかやれる人間はいない、このやり方しかない、自分がやらなければ会社が潰れてしまう。こうした思い込みに、疑問を投げかけてみましょう。視野を広げて、マインドフルネスな捉え方で思考を進めると、ストレス不安は一気に解消します。

マインドフルネスな状態になると、結果に良いも悪いもないことに気づきやすくなります。

 

まとめ

マインドフルネスとは、

先入観や固定観念なく、身の回りに生じている出来事に注意を払い、適切な思考や明確な行動ができる状態。

マインドレスネスとは、

先入観や固定観念による惰性で、いつも通りの直感で思考選択している状態。

 

【マインドフルネスのメリット】

  • パフォーマンスが向上する。
  • 細かい点に気づくようになる。
  • 以前の行動について、多く思い出せるようになる。
  • 創造性が豊かになる。
  • チャンスが訪れた時にそれを活かしやすくなる。
  • リスクを事前に回避できる。
  • 相手から好かれる。
  • カリスマ性が増す。
  • 罪悪感にさいなまれることなくなる。
  • 後回しや後悔しなくなる。

 

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いまだ唯仁