いまだ唯仁です。
日本は世界でもトップクラスの豊かな国です。しかし、より豊かで快適で便利な生活を追い求める代償として、最近の日本人は、「〝試練〟を乗り越える力」が、以前と比べ奪われているように感じます。
「もうこんなストレス耐えられない!」
「人生なんて、しょせんこんなもの?」
先週、あなたは、何回心の中で、このような弱音を吐いたことでしょうか?
あるいは、万事「うまくいっている」ようでも、何かが足りないとずっと思い続けていないでしょうか?
そんなあなたに必要なものは、ものごとがうまくいかない時に、その〝試練〟を乗り越える力なのです。これを、最新の心理学研究では〝逆境〟に適応する力として、「レジリエンス(再起力)」とも呼ばれ、50年以上に及ぶ科学的研究により、このレジリエンスが仕事でおける思考や人生の満足度を決める鍵となっている事実が、力強く実証されています。
つまりこれは成功資質の重要な一つでもあるわけです。
では、〝試練〟を乗り越える力は、高めることはできるのでしょうか?
世界最大規模で効果検証されたペン・レジリエンシー・プログラム(PRP)をベースとした米陸軍のレジリエンス・トレーニングプログラムでマスタートレーナーを務めるカレン・ライビッチは、
この問いに、
もちろんできる。レジリエンスとは、逆境に対する自分の考え方をどう変えるか、ということに尽きる。
と言います。
〝試練〟に対する自分の向き合い方なんですね。
スポーツの世界を例にすると、勝負を決める厳しい世界で勝ち続けるトップアスリートは、みんなこの〝試練〟を乗り越える力を、当たり前に心得ています。思考を変えることで、投げ出さずに、落ち着いて、自分にとって最高の選択をできるようになります。
〝試練〟を乗り越える力を高めるとは、自分の根っこにある「思考」そのものから、ちょっとずつ変えていくことです。この記事を読んでいるあなたは、すでにその「思考」を手に入れたいという強い信念を宣言しています。あなたは、自分の運命を変え形作ることができる、つまり自分の行動をコントロールしてい人生を導くことができるという信念について宣言したということです。
私は、勝利の思考術研究者として、その信念を共有しています。
今回の記事では、この〝試練〟を乗り越える力を、トップアスリートはどのような思考で乗り越えているのかをご紹介します。
あなたが、これからの人生を自分の選択で切り開く上で、この「〝試練〟を乗り越える」記事が、一助になればと思います。
〝試練〟を楽しく乗り越える、タイガー・ウッズ思考
今やレジェンドとなった世界的ゴルフプレイヤーのタイガー・ウッズの話です。これぞ、超一流と言われる考え方です。
ある大会で、相手が決勝パットを外して、タイガーの優勝が決まるという場面です。相手がパットを外せば、自分の優勝が決まる場面ですよ。
勝負の世界は、上にいくほど色んなプレッシャーも含め、本当に多くの試練を乗り越える戦いでもあります。
この場面は、まさしく終盤。とても体力的にも精神的にも疲弊し、「厳しい」場面であることは、簡単に想像つきますよね。その場面で、タイガーは、なんと「外せ!」と願っているのではなく、「入れ!」「入れ!」「絶対入れ!」と願っていたそうです! 結果的に、相手はパットを外したらしいのですが・・・。タイガーはとても悔しがったと聞きます。
この話の中には、試練を乗り越える力のヒントが2つあります。
(1)徹底したプレーイメージの作り込み!
自分の中に「パットを外す」というネガティブなイメージを一切入れないようにする方法です。たとえ、誰のパッドだろうが「外れろ!」と思ってしまう考え方は、自分の中に「外れるイメージ」を脳内に作り上げると言われています。その脳内イメージを徹底的に排除するために相手のパットですらも「入れ!」と願っているというわけです。『パットとは、簡単に決めるものだ』と言う強いポジティブな(能動的な)信念があるわけですね。
つまり、「△△は、○○するものだ」というポジティブな(能動的な)信念が、試練を乗り越えるのに、大切なスキルなんです。
この考え方を借りて、「試練とは、乗り越えるものだ」という信念を持つことは、どうでしょうか? 素晴らしい信念だと思います。
(2)世界のトッププレイヤーという確固たるセルフイメージと自己効力感
「超一流のぼくと優勝争いをする相手が、こんな試練を乗り越えないわけがない!」
「たとえ、相手が入れたとして、次のホールが苦しくなろうとも、ぼくは世界のトッププレーヤーだから、必ずその試練を乗り越えるだけのプレイができる!」
つまり、「ぼくはできる!」という自己効力感は、試練を乗り越えるのに、大切なスキルです。
平凡な人であれば、この場面、「外してくれ!」と願っているかもしれませんね。
「もうこれ以上苦しみたくない。耐えたくない。これで終わりにしてくれ」
しかしこの思考は、、、
もうお分かりでしょう。そう他力なんです。
トップアスリートは、あらゆる試練を目の前にしても、絶対に他力に依存しません。
自分自身の可能性を誰よりも信じ、行動を積み重ねます。
何度失敗しても、苦しくても、「自分ならやれる!」という想いがとても強いのです。
試練を乗り越えた先に、自分にくれるもの
〝20年間無敗の雀鬼〟として超絶的な強さを誇った桜井章一さんは、自身の著書で、
「キツイなぁ」「辛いなぁ」そんな風に感じる時は、その厳しさを自然の厳しさと比べてみればいい。自然界の中には、死と隣り合わせの状況、環境がいくらでも存在する。そんな過酷の状況に置かれた時のことを思えば、人間社会での出来事など、いくらでも対応が利く。そう思って一つ一つ冷静に対処していけばいいのだ。
とおっしゃっています。
史上最高の勝負師も、厳しいな!やばいな!と思うことは多々あるそうです。しかし、勝負師たるゆえんは、その厳しさをどう捉え、向き合うかということなんですね。
我慢や耐えねばならない状況、つまりここでいう「厳しさ」を、
「面倒だな。早く楽になりたいな」と捉えて、どう向き合うのか、
「試練だな。どう乗り越えようか」と捉えて、どう向き合うのか。
さらに、
厳しさを敵のような感覚ではとらえず、味方だと思うようにすることを忘れてはならない。厳しさを味方として捉えるためには、辛い状況を「厳しい」という言葉ではとらえず、「自分を成長させてくれるもの」と思うようにすればいい、そしてひとつひとつの物事に対して対処していく。
ともおっしゃっています。
〝試練〟とは、「味方」であり、「自分を成長させてくれるもの」なんですね。
〝試練〟を乗り越えた先には、「成長した自分を手に入れることができる」んですね。
勝負の高みに比例して、苦しさも試練の度合いも増していきます。
その中で、勝負を手にするには、このような思考が、決め手になるわけです。
ビジネスアスリートは、成長が大好き
このパウンドザロックのサブキャッチは、DESIRE, ASK, BELIEVE, RECEIVE,なのですが、これは、「望もう。求めよう。信じよう。そして受け取ろう」という意味です。ビジネスアスリートの知的好奇心と成長促進のサポートをしたいというのは、このブログのあり方なんです。
- 「試練」を好んで乗り越えたいと望むこと。
- 「試練」を乗り越えるために、どうしたらいいのかを求めること。
- 「試練」は、私は必ず乗り越えることができると、誰よりも信じること。
- 「試練」は何をあなたにもたらすのか、感じるものを冷静に受け取ること。
ぜひ、捉え方を少し意識して、思考を進めてみてください。
最後に、魔法のことばも忘れずに!
試練とは、自分を成長させてくれるもの
試練とは、味方である
Pound The Rock!
いまだ唯仁